88日間★健康応援プロジェクト【Day14】
【Day14】居場所がない夫と時間がない妻と時間貧困
本日もご訪問頂きありがとうございます。
癒し系ヘルスケアコーチのあずさです。
前回【Day12,13】は「働き方改革」についてでした。2016年9月内閣官房により「働き方改革実現推進室」が設置されたことが発端でしたね。
今回【Day14】は、夫と妻に関する身近な疑問と気付きについてお伝えします。「夫婦の対話」について研究したため、表現が夫と妻になっていますが、幅広くパートナーの方やシングルの方は両親の姿など身近な方を想像していただくと分かりやすいと思います。
「居場所がない夫と時間がない妻」
上記の一言は、ふくおか女性いきいき塾にて同じチームになった方がふと発言した一言でした。「言い当てている・・」私は心の中で、職場での長時間労働の面談内容を振り返りながら納得していました。
1巡目の88日間☆健康応援PJから読んでいただいている方はご承知かと思いますが、仕事は産業保健師として、企業の中の保健室を産業医とともに訪問し、健康診断後の保健指導面談や病気やケガなどで休業された方の復職面談などを行っています。いくつかある種類の面談の中に、先程の長時間労働の面談があります。
長時間労働の面談は、職場の上司から仕事や疲労度に関するアンケートを渡され、「産業医のところに面談に行ってこい」と言われることが多いように思います。この背景には、労働安全衛生法第66条8に記載されている、時間外・休日労働時間が週40時間を超える労働がひと月あたり100時間以上を超え、かつ疲労の蓄積が認められる時は、労働者の申し出を受けて産業医などの医師が面談をするよう事業者に義務付けられていることがあります。労働時間等の諸条件については、それぞれの会社の就業規則等にて若干異なりますので勤務先にてご確認ください。
週40時間を超える時間外・休日労働を続けた場合、趣味や余暇時間といった自由時間が減ることは予想できますが、睡眠時間や食事時間といった生活時間も減ります。特に、睡眠時間が5時間を切ってくるようになると、脳梗塞や心筋梗塞といった脳・心疾患の発症と関連が深く、また、労災認定された精神疾患の件数も毎年増加しています。
話が脱線しましたが、長時間労働を続けると家族と過ごす時間が減ることも想像できますね。
ところが、先程の「居場所がない夫と時間がない妻」という一言は、長時間労働は夫の会社の中だけではなく、家庭の中の妻のことでもあるのです。
【Day5】の家事・育児関連時間の国際比較を思い出してください、こちらです↓↓(※1)
最も家事・育児時間が多いのは、日本人の妻なのです。しかもこれ、妻が外で働いた時間は換算されていないのです。朝9時から17時まで働いて、(残業がない、少ないと言えども・・保育園のお迎え時間があるから残業できないとも言える)さらに7時間の家事・育児・・妻の睡眠時間も6時間確保できているのでしょうか・・
さらに、衝撃を受けた一言があります。
「時間の貧困」もしくは「時間貧困」
ということばです。聞いたことある方もおらるかな。
「時間貧困」とは、社会学者の水無田気流氏が著書の中で「実質的に自由に使える時間が乏しい」状態を「時間貧困」と名付け、「家庭責任と家計責任を双肩に負うシングルマザーの多くが『時間貧困』に陥っている」と指摘したことが始まりとされています。
また、時間貧困は生活のためにダブルワーク、トリプルワークをこなすシングルマザーだけでなく、共働き世帯でも給与的にはシングルマザーより余裕があるものの、自分のための自由な時間や趣味の時間、家族とゆっくり過ごす時間などが少ないため時間貧困になるというデータもあります。
一方で、夫の職場での長時間労働は、家族とすごす時間だけでなく、地域活動や趣味の時間などの職場以外での出会いや学ぶ機会も減らします。それにより、職場と家の往復で「仕事以外の人間関係は少ない、増えていない」という方も少なくないのではないでしょうか。
時折、長時間労働の面談の際にせつなくなることがあります。
「家に帰っても妻と喧嘩になると思うと、職場にいる方がまだいいんだよね」
その気持ちが更なる長時間労働を生む悪循環。
「時間の貧困」「自分の心地よい居場所」
現状より少しでも解消する方法はあるはず。「居場所がない、時間がない」とあきらめないで、よりよい生活、ベスト&ベターライフを考えてみませんか。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
本日も素晴らしい1日になりますように!
★お問い合わせ先★
onyourside8888@gmail.com
【出典】
※1:http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/data/ottonokyouryoku.html
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