【Day65】コラム~健康第一についてどう考える?

【Day65】コラム~健康第一についてどう考える?

本日もお越しいただき、ありがとうございます。

ヘルスケアコーチのあずさです。

【Day56】からは、健康診断屋人間ドックに関する知識をインプットしてきたので、

ここらで一息、健康について考えてみたいと思います。

そもそも、私がこの88日間☆プロジェクトを始めたきっかけは、

「ライフ・シフト 100年時代の人生戦略」という本に出会ったことでした。

また、学生の時に医療現場にて糖尿病の治療成果が100%でないことに

疑問を持ち文献を調べたことや保健師として13年間保健指導を通じて

人の話を聞いてきた中で、薬そのものではなく、思考・感情・環境がその人の

ライフスタイルや生活習慣に大きく影響していることを知り、予防医学の

考え方をベースに、ここまで展開してきました。

お気づきのかたもおられるかもしれませんが、そういう訳で、

この88日間☆プロジェクトは、人間ドックや健康診断の後に受ける

保健指導とは少し違う角度から、生活習慣改善について話している箇所があります。

少し違う角度の最大の点は、健康だけではなく、思考・感情・環境、

中でも思考と感情を問いかける質問が多いことでしょうか。

そして、何故変えたかというと・・・

健康第一とは考えていないからです。

???

(保健師なのに、健康第一ではない?)

(はい、様々な気づきをいただくうちにそのようになりました)

(今までこれだけ健康のことを言ってきて、健康第一ではないの?)

次のグラフを見てください。

これが、私が学生の時に糖尿病の治療に関わる中で抱いた疑問であり、

その答えです。(この図は高血圧に関するものですが)


(*1)

縦軸が脳卒中の発生、横軸が時間です。

実線が降圧剤を飲んだグループ、破線が降圧剤を飲んでいないグループ

通称、プラセボグループと呼ばれるグループです。

4年が経過したところを見てください。

降圧剤を飲んだグループをA、プラセボグループをBとすると、

Aはおよそ5.2%、Bはおよそ7.3%ですね。

つまり、4年の時点で30%の違いがあることが分かります。

(追加解説:

5.2/7.3=71.2

AはBの70%である。)

これは、高血圧の薬を飲んだ方が、飲まないよりも約30%脳卒中が

少ないという結果を視覚的に表しています。

そうですよね、そのために服薬しているのですから。

しかし、それは本当なのでしょうか?

別の見方はないのか探してみましょう。

本当に脳卒中が減っているのか?

少し角度を変えて見てみてください。

降圧薬を飲んでいても、脳卒中を発症した方はおられるのですよ。

どういうこと・・・かというと・・・

相対危険の場合は、ある一時点における病気がどれほど少ないかを

表していますが、視点を変えて、降圧薬を飲まない人が降圧薬を飲むことで

どれだけ脳卒中の発病を先送りできるか見たのが、下のグラフです。

同じグラフなのに、見方を変えるだけで別のことが見えてきます。

つまり、降圧薬を飲んだグループも飲まないグループも、一年後には

同じ5%のパーセンテージで脳卒中を発症しているのです。

これは、降圧薬により1年、脳卒中の発症を先送りできている、と

言い換えることもできます。

???

どのみち、脳卒中になるってこと?

そうなんです。

予防医学の答えは単純、シンプルなことに行き着きます。

それは、「人は100%の確率でいつかは死ぬ」ということです。

***

そうであるなら、服薬を辞めてもよいのか・・・?

と聞かれると、そうとも言えないのがこのグラフなのですが、

服薬の選択をどうするのか?

この判断に関するのは、個人の思考・感情・環境、つまりは価値観が

影響してくるのです。

それにこれは、脳卒中だけに限ったことではありません。

医療の現場では、生死に関わる決断を求められることが普段の

生活の中より多いでしょう。

この時になって考えてもよいのですが、

思考・感情・環境や価値観を知るにはもっと時間があった方が賢明です。

だからこそ、今問うているのです。

健康はあなたにとって第一ですか?

その健康の先に手に入れたいものがありますか?

そう問うと、健康は前提であり、その先に目的があることに

気づく方が多いです。

それは、人生の究極の問いかもしれません。

「あなたの人生の目的はなんですか?」

という問いでもあるのですから。

保健指導で言われたことが身体にいいのは分かっている、しかし行動できない!

と感じておられるようでしたら、長生きしたいという望みと、仕事後のアルコールを

飲みたいという望みが葛藤しているのかもしれません。

さて、健康とはあなたにとってどんなものなのでしょうか?

本日も問いをなげて終わります。

もちろん、あなたの健康と最高の人生を心より願っています。

本日が素晴らしい一日になりますように!

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by Azusa Kato

【参考図書】

*1:名郷直樹、「健康第一」は間違っている、株式会社筑摩書房、2014.

心と身体の 健康相談室 On your side

「働くこと」と「心の身体の健康」との幸せな関係を構築するためのサポートをさせていただきます

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