【Day46】生活習慣病を知る~高血圧編(2)
【Day46】生活習慣病を知る~高血圧編(2)
本日もお越しいただき、ありがとうございます。
癒し系ヘルスコーチのあずさです。
前回から、病気から健康を考えるシリーズに入っています。
今回は高血圧症についての2回目となりますので、高血圧と
メタボリックシンドロームとの関連についてお話してきます。
高血圧単独の予防については、次回お伝えしますね。
さっそく本題、高血圧がもたらす病気ですが、
高血圧が「サイレントキラー(沈黙の暗殺者)」と呼ばれる訳は、血圧が高くても痛みや痒みなどの自覚症状がほとんどないからです。しかし、常に血管に強い力が加わると、血管は傷みやすくなり、強い力を使っているために心臓への負担も大きくなります。その結果、血管や心臓に障害を起こし動脈硬化を悪化させ、さらには脳卒中や心蔵病といった招かれざる病気をもたらしてしまうのです。主な病気がこちらです。
■脳血管障害:脳出血、脳梗塞
■心臓疾患:虚血性心疾患、心肥大、心不全
■腎臓疾患:腎不全、腎硬化症
■血管疾患:動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、眼底出血
ところで、「メタボ」という言葉を聞かれたことはありますか?
メタボとは「メタボリックシンドローム」のことですが、メタボで高血圧の人は特に注意が必要です!症状が軽度であっても、要因が重なることにより動脈硬化が進行してしまうからです。
メタボリックシンドロームには、4つの危険因子があります。
1つ目は腹囲です。いつの頃からか年に1度の健康診断や入職時の健康診断にて、お腹周りを測るようになったあれです。なぜ、腹囲を測るようになったかと言うと、このメタボリックシンドロームは内臓の周囲に脂肪がたまる内臓脂肪型肥満が診断のベースになっているからです。
その他の3つの因子は、高血圧、脂質異常症、高血糖です。これらの生活習慣病が重なると、単独の症状としては比較的軽い境界型でも、動脈硬化の危険性が増すことが分かっています。
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2005メタボリックシンドロームの診断基準年に設定された日本人向けの診断基準がこちらです。
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■腹囲:男性で85cm以上。女性は90cm以上。肥満度の体格指数BMIは使わず、お臍の高さの腹囲を測ります。健康診断の際に「腹囲とズボンのウエストサイズに違いがありすぎる」言われることがありますが、これは胴の細いところ(くびれているウエスト)ではなくお臍の周囲を測っているためです。
■高血圧:最大血圧が130mmHg以上または、最小血圧が85mmHg以上。高血圧領域は140/90mmHg以上ですが、境界型から危険域に入ります。
■脂質異常症:中性脂肪が150mg/dl以上またはHDLコレステロールが40mg/dl未満。悪玉コレステロールと言われるLDLコレステロールはメタボ判定には含まれません。
■高血糖(糖尿病):空腹血糖値が110mg/dl以上。糖尿病と診断されるのは空腹血糖値126mg/dl以上ですが、糖尿病予備群もメタボ判定に含まれます。
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メタボリックシンドロームの治療の基本は、内臓脂肪型肥満の改善にあります。
なぜなら、内臓脂肪型肥満では、肥満細胞から糖代謝にかかわるホルモンであるインスリンの働きを妨げる物質が分泌されるため、インスリン抵抗性を生じ高血糖となるからです。
また、血液中の中性脂肪が増えるために、脂質異常症が引き起こされます。
さらに、インスリン抵抗性の状態が続くと、血糖値を下げようとしてインスリンの分泌が過剰になるために、血液中のインスリン濃度が高くなる高インスリン血症がおこります。
高インスリン血症となると、腎臓でのナトリウムの再吸収が促されることにより、
循環血液量が増えて血圧が上がり、これが続くと高血圧になります。
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内臓脂肪型肥満は、インスリン抵抗性と高インスリン血症を介し、高血圧、高血糖、脂質異常症などを引き起こしています。これがメタボリックシンドロームの考え方の基本です。そして、この連鎖の悪循環を防ぎ、その始まりとなる内臓脂肪型肥満を予防するためには、食生活の改善や適度な運動によって改善していくことが大切なのです。
高血圧を予防するためにも、ただ血圧を下げようとするのではなく、高血圧の原因となっている内臓脂肪型肥満を含めた生活習慣の改善が大切なのです。
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by Azusa Kato
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