【Day49】生活習慣病を知る~糖尿病(1)
【Day49】生活習慣病を知る~糖尿病Ⅰ
本日もお越しいただき、ありがとうございます。
癒し系ヘルスコーチのあずさです。
まるで、大学の講義か職場での一日健康講座のように
なっていますが、生活習慣病は予防できる病気の有名どころなので
詳しくお伝えしていますが、もう少し、簡単なのがよい、
などご意見いただけましたら嬉しいです。
さて、今回は糖尿病についてです。
まずは、概要からいってみましょう。
厚生労働省の平成28年「国民健康・栄養調査」の要点は
以下のようになっています。(*1)
「糖尿病が強く疑われる者」の割合は、12.1%であり、
男女別にみると男性16.3%、女性9.3% です。
また、「糖尿病の可能性を否定できない者」の割合は12.1%であり、男女別にみると男性 12.2%、女性12.1%となっています。
さらに、「糖尿病が強く疑われる者」は約1,000 万人と推計され、
平成9年以降増加しているのです。
治療状況を見てみると、
「糖尿病が強く疑われる者」のうち、
現在治療を受けている者の割合は76.6%にとどまります。
男女別 にみると男性で78.7%、女性で74.1%ですが、
性・年齢階級別にみると、40 歳代男性では治療を受けている割合が
他の年代よりも低くなっています。
やはり、仕事が忙しく、帰宅時間の頃には病院がすでに
しまっているせいでしょうか?
***
次に、平成26年度の厚生労働省の「患者調査」によると、
糖尿病の患者数は316万6,000人となり、前回(2011年)調査の270万から46万6,000人増えて、
過去最高となっています。
また、生活習慣病では、「高血圧性疾患」が1,010万8,000人、
「高脂血症」が206万2,000人、心疾患が172万9,000人、
「がん」が162万6,000人、脳血管疾患 117万9,000人という結果でした。
世界で見てみましょう。(*2)
少し前のデータになりますが、国際糖尿病連合(IDF)の発表によると、
世界の糖尿病人口は爆発的に増え続けており、
2015年現在で糖尿病有病者数は4億1,500万人に上り、前年より2,830万人増えました。
これは、2015年の20~79歳の成人の糖尿病有病率は8.8%、
つまり、11人に1人が糖尿病有病者と推定されているということです。
最後に、金額で見てみましょう。
糖尿病関連の医療費は約81兆円(6,730億ドル)、
世界の主な国で全医療費の5~20%を占めています。
また、世界ランキングでは、第1位は中国(1億960万人)で、
はじめて1億人を超えました。第2位インド(6,920万人)、
第3位米国(2,930万人)となり、日本は、9位(720万人)
になっています。
アジアでの糖尿病罹患率が大幅に増え、それに伴い
医療費も増加していることがわかりますね。
このまま増え続けてよいのでしょうか?
実に、働いている人の11人に1人が「糖尿病有病者」なのです。
***
続けて、実際にあなたの糖尿病に関するデータを見てみましょう。
定期健康診断の項目では、空腹時血糖(FPG)、
特定健康診査の項目では、HNA1c(ヘモグロビン・エーワン・シー)、
二つとも、「糖代謝機能」という項目に入っているかと思います。
空腹時血糖もHbA1cも血液検査のひとつですが、見ているところが少し異なります。
まず、空腹時血糖についてです。
血糖は血液中のブドウ糖のことで、ブドウ糖が血液中にどれだけ含まれているのかを調べています。高値の場合は、糖尿病の危険があります。
通常食事を摂ると、血糖値が上がります。血糖値が上がると、すい臓からインスリンと呼ばれるホルモンが分泌され、血糖値を下げる働きをします。
しかし、糖尿病になると、インスリンが不足したり、作用が低下するために、血糖値が下がりにくくなります。耐糖能異常やインスリン抵抗性と呼ばれるものです。
ここで過去のエクササイズを振り返ってみましょう。
【Day5~8】にて、どう食べるのか?について知りましたね。
その際に、食べるものや食べた時間、スピードによって、
血糖値の上がり下がりに違いがありましたよね。
これが血糖値がジェットコースターのように、
急上昇・急降下をするのを防ぎましょう!という理由でした。
さて、あなたの血糖値はいくつでしたか?
次に、HbA1cですが、
血糖値と異なる点は、食べ物による影響をあまり受けないと言うことです。
なぜなら、直近に食べたものではなく、過去1~2ヶ月の平均的な血糖の動きを測定し、糖尿病の診断、病状の経過、血糖のコントルール状態を知ることができます。
通常、空腹時血糖とHbA1cなど他の検査も一緒に計測することが多いため、空腹で来てくださいと言われますが。
最後に、検査結果の見方はこのようになります。
◆空腹時血糖(単位:mg/dl)
基準範囲:99以下、要注意:100~125、異常:126以上
●高値の場合:糖尿病、慢性膵炎
●低値の場合:下垂体機能低下症、甲状腺機能低下症
◆HbA1c(%)
基準範囲:5.5以下、要注意:5.6~6.4、異常:6.5以上
●高値の場合:糖尿病、腎不全など
●低値の場合:溶血性貧血、肝硬変
今回は、糖尿病の概要についてお伝えしましたが、
次回は予防についてお伝えしていく予定です。
本日も素晴らしい一日になりますように!
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by Azusa Kato
【参考情報】
*1:平成28年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)
*2:「糖尿病アトラス 第7版 2015」(Diabetes Atlas 2015)
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