【Day14】予防医学とは？

【Day14】予防医学とは？

本日もお越しただき、ありがとうございます。

癒し系健康コーチのあずさです。

Day12、13と「ブレスローの7つの生活習慣」、そして貝原益軒の著「養生訓」を紹介しましたが、知識ばかりでお疲れではないですか？大丈夫でしょうか？

何を隠そう、私は知識ばかりが続くと次第に目がトロ～ンと眠た～くなってしまいます。ではなぜ、知識ばかりを続けたか？というと、それは、予防医学について興味を持っていただきたかったからです。

「予防医学」という言葉を聞かれたことがありますか？

ここ２、３年で見聞きすることが多くなったように思います。

そして、この予防医学を説明するときによく使う言葉があります。

「平均寿命」と「健康寿命」という言葉なのですが、この２つには人生を分けるくらい大きな違いがあります。

まず、「平均寿命」ですが、これは人間の寿命の長さを表しています。

一方、「健康寿命」ははWHO(世界保健機関)が2000年に提唱した概念で、平均寿命から日常的・継続的な医療・介護に依存して生きる期間を除いた期間を表しています。

日本人の平均寿命は、男性が80.79年、女性が87.05年（＊１）となっているのに対し、健康寿命は男性が71.19年、女性が74.21年（＊２）です。男性で9年、女性の場合は13年も差があるのです。

この差が長いとそれだけ寝たきりになったり、介護を必要としたりと自立して生活していない期間が長く続くことを意味しています。

介護の経験がある方はご存知だと思いますが、それ以外の方はもしかしたらこの事実をご存知ないかもしれません。

ましてや人生は100年時代を迎えようとしているのです。

□　あなたはどのように人生を生きていきたいですか？

この平均寿命と健康寿命に差を長くするのも短くするのもあなた次第なのです。

そしてこの平均寿命と健康寿命に関連してくるのが「予防医学」なのです。

そういう訳で、前々回から「ブレスローの7つの健康習慣」や「養生訓」をご紹介してきたのですが、Day12からの流れがようやくつながっていたでしょうか？

という長い前置きの後になりますが、

本日のキーワードはタイトルにあるとおり「予防医学」です。

では、予防医学とはどんな医学なのでしょう。

総合病院や大学病院を受診しても、内科や外科のように予防医学科はありません。しかし、予防医学の歴史はとても古く、貝原益軒のように日常の生活に大変近いところにあるのが特徴です。

予防医学（Preventive Medicine）という言葉のとおり、疾病を患ってから治療するのではなく、健康を害する要素を取り除き、疾病を防ぎ、健康を維持増進することを目的とした医学であり、公衆衛生とも言われます。

予防医学の歴史は古く、紀元前４世紀のギリシャの文献に、空気・水・場所といった環境要因と病気が関係している内容のものがあります。また、「医学の父」「医聖」「疫学の祖」と呼ばれるヒポクラテスが残した「ヒポクラテスの誓い」の冒頭部分に書かれているギリシャ神話の健康の神Hygieiaにちなんで、衛生学がhygieneと名付けられています。

予防医学には三つの段階があり、第一次位予防、第二次予防、第三次予防と呼ばれます。第一次予防は、病気に対する知識を得る機会、すなわち衛生教育や健康教育の場を指します。次に、第二次予防は早期発見・早期治療を指し、健康診断などがこれに当てはまります。そして、第三次予防は病気になった時に適切な治療を受け、リハビリにより障害を最小限に押さえ、社会復帰をはたすことを指します。

大切なことは、健康は医者や医療従事者が守るのではなく、「自分の健康は自分で守る」という時代になっているということです。さらに、今後予防医学は今までのリスク評価という段階だけではなく、遺伝子状況を元に疾患を予防していくという「0次予防」の段階に入っていきます。それにより、遺伝子情報により将来どの病気になる体質かを事前に知ることができ、発病予防を行うことができるようになるのです。

最後に、貝原益軒の言葉を紹介して本日の予防医学に関する知識講座（やはり本日もちし黄口座になってしまいました）を終了したいと思います。

「酒は微酔にのみ、反酉甘（かん）にすべし」（酒は適量がよい）

これからの人生を考えるヒントになりましたら幸いです。

【参考文献】

＊１：厚生労働省2016年7月発表

＊２：内閣府　高齢社会白書　平成27年概要版

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by Azusa　Kato